暗号資産(仮想通貨)にはいろいろな種類の投資方法がありますが、その中でも注目されている投資方法の1つに、「デュアル資産投資」があります。そこで今回は、取引所Bybitでできるデュアル資産投資について詳しく解説していきます。本記事を読めば、「Bybitのデュアル資産投資ってなに?どんな取引なの?」「Bybitのデュアル資産投資のやり方を知りたい!」「デュアル資産投資の損益の計算はどうするの?」こういった疑問を解決することができます!最後には、仮想通貨の損益計算ツール「クリプトリンク」での計算方法も紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。※本記事はBybitのデュアル資産投資を推奨する記事ではございません。Bybitのデュアル資産投資とはBybitで取引ができるデュアル資産投資とは、仮想通貨の価格変動を予測し、ステーキングによって利益を得ることができる投資方法です。BTCとUSDT、ETHとUSDT、などのように主要な仮想通貨とステーブルコインのペアが組まれていて、数種類のペアからステーキングしたいものを選択します。ステーキング期間は1日、3日、5日から選択できます。中にはAPR(年換算利回り)が500%以上のものもあるため、短期間で高い利益を狙うことができる投資商品の一つです。Bybitの説明ではステーキングされると記載されていますが、実際には以下どちらかの処理が行われます。高い利回りでステーキングが行われる市場価格に応じて暗号資産の交換が行われるデュアル資産投資の特徴デュアル資産投資の特徴の一つは、決済時の価格に応じて、・ステーキングの報酬が支払われるか・選択した対になる通貨に交換されるかが決定されることです。この決定は、「ターゲット価格」と「決済時の価格」という2つの要素によって算出されます。「ターゲット価格」とは、デュアル資産投資を行う際に、この価格まで上がったら売る、もしくはこの価格まで下がったら買う、というように設定する売買価格になります。デュアル資産投資の仕組みデュアル資産投資の取引のやり方には「押し目買い」と「戻り売り」の2つの投資方法があります。この2つの投資ではそれぞれ決済時の価格に応じて、「ステーキング報酬」と「ペアとして選択した暗号資産」のどちらかを受け取ることができます。今回はBTCとUSDTのペアの場合を例に解説します「押し目買い」とは?デュアル資産投資の「押し目買い」というやり方は、「USDT」を預けて、決済時の暗号資産の価格によって、以下2つのパターンの取引が行われます。①「ターゲット価格」≦「決済時の価格」の場合高いAPRでUSDTの報酬を受け取る②「ターゲット価格」≫「決済時の価格」の場合「決済時の価格」でBTCを購入する例えば、以下の投資をおこなった際1日後のBTCのUSDTレート(決済時の価格)が、「ターゲット価格」の$62,500より高い場合はAPR436.90%でUSDTの報酬を受け取ります。また、1日後のBTCのUSDTレート(決済時の価格)が、「ターゲット価格」の$62,500より安い場合は決済時の価格でBTCを購入することができます。「戻り売り」とは?デュアル資産投資の「戻り売り」というやり方は、BTCを預けて、決済時の暗号資産の価格によって、以下2つパターンの取引が行われます。①「ターゲット価格」≦「決済時の価格」の場合「決済時の価格」で預けたBTCを売却する②「ターゲット価格」≫「決済時の価格」の場合高いAPRで預けたBTCの報酬を受け取る例えば、以下の投資をおこなった際1日後のBTCのUSDTレート(決済時の価格)が、「ターゲット価格」の$63,000より高い場合は決済時の価格でBTCが売却されます。また、1日後のBTCのUSDTレート(決済時の価格)が、「ターゲット価格」の$63,000より安い場合はAPR396.92%でBTCの報酬を受け取ります。デュアル資産投資のメリットBybitのデュアル資産投資には、以下のようなメリットがあります。通常のステーキングや貸出にはない、高いAPRで報酬を受け取ることができる自分が希望している価格よりお得な値段で暗号資産の売買をおこなうことができる短期間の取引なので相場に左右されにくいデュアル資産投資のデメリットBybitのデュアル資産投資には、以下のようなデメリットもあります。想定と異なる通貨を受け取る可能性がある預けた資産が一定期間ロックされるため、決済日までプランの変更やキャンセルができないデュアル資産投資の取引方法(PC)それでは、ここからはBybitでのデュアル資産投資の取引方法を紹介していきます。Bybitにログインをしたら、「右上の人間のアイコン」→「資産」→「資産運用」をクリックします。その後、「賢く運用」をクリックし、商品ラインアップから「デュアル資産投資」を選択します。次は、「押し目買い」と「戻り売り」のそれぞれのやり方を説明していきます。「押し目買い」「押し目買い(USDTで運用)」の商品から、「ターゲット価格」と「APR」等を確認して希望の商品を選択します。投資額(USDT)を入力し、画像のチェックボックスにチェックを入れ、購入するをクリックすると「押し目買い」を行うことができます。「戻り売り」「戻り売り(通貨で運用)」の商品から、「ターゲット価格」と「APR」等を確認して希望の商品を選択します。投資額(通貨)を入力し、画像のチェックボックスにチェックを入れ、購入するをクリックすると戻り売りを行うことができます。損益が発生するタイミングと計算方法Bybitのデュアル資産投資において損益が発生するタイミングは、決済時に「ステーキング報酬を受け取った時」または、「ペアとして選択した暗号資産に交換された時」になります。ステーキング報酬を受け取った場合と、ペアとして選択した暗号資産に交換された場合では計算方法が異なるため、以下で説明していきます。預けた通貨を受け取った場合(APRの報酬を受け取った場合)「押し目買い」でUSDTを預けてステーキング報酬を受け取った場合や、「戻り売り」で暗号資産を預けてステーキング報酬を受け取った場合は、受け取った通貨と預けた通貨の差分を利益として計上する必要があります。例えば、「戻り売り」で1BTCを預けて、1.01BTCを受け取った場合差分である0.01BTCが利益になります。つまり、受取時のレートが100,00,000円だった場合、10万円が利益となります。預けた通貨と異なる通貨を受け取った場合(USDTと通貨で売買がおこなわれた場合)「押し目買い」でUSDTを預けて、他の暗号資産を受け取った場合や、「戻り売り」で暗号資産を預けてUSDTを受け取った場合は、USDTと暗号資産が売買されたとして損益が発生します。例えば、「押し目買い」で10,000USDTを預け入れて、0.15BTCを受け取った場合10,000USDTと0.15BTCで売買がおこなわれたとして、損益が発生します。暗号資産の損益は、その通貨毎におこないます。今回のケースだとUSDTとBTCを分けて損益を確認する必要があります。総平均法の計算方法は、【総売却額】 - { 【取得単価】 × 【総売却数】 }となります。以下の取引をおこなった場合① 10,000USDTを1,300,000円で購入(1USDT=130円)② デュアル資産投資で10,000USDTで0.15BTC(1BTC=10,000,000円)を購入③ 0.1BTCを800,000円で売却USDTの損益は、1,500,000円(10,000USDT分)ー { 130円 × 10,000USDT }= 200,000円となり、20万円の利益が発生します。BTCの損益は、800,000円(0.1BTC分)ー{ 10,000,000円 × 0.1BTC } = -200,000円となり、20万円の損が発生します。クリプトリンクで登録する方法クリプトリンクでは、Bybitのデュアル資産投資を登録し、計算することが可能です。クリプトリンクにログインしたら、アップロードからBybitのデータを登録することができます。Bybitのデュアル資産投資のデータについては、下記URLの「3. 送付・預入・報酬等のデータのダウンロード方法」から取得することができます。Bybit(バイビット)の統合取引アカウントでの現物取引データのダウンロード方法アップロードしたら以下のダイアログがでますので、「Earn明細の登録」からデュアル資産投資の登録を行います。預け入れた明細と受け取った明細のペアを選択して登録を行います。そうすると下の画像のように現物取引に明細が反映されます。まとめ本記事では、Bybitのデュアル資産投資の特徴や仕組みから、損益の発生するタイミングや計算方法についての紹介をしました。最後に、Bybitのデュアル資産投資のメリット・デメリットをおさらいしておきましょう。メリット通常のステーキングや貸出にはない、高いAPRで報酬を受け取ることができる自分が希望している価格よりお得な値段で暗号資産の売買をおこなうことができる短期間の取引なので相場に左右されにくいデメリット想定と異なる通貨をが受け取る可能性がある預けた資産が一定期間ロックされるためので、決済日までプランの変更やキャンセルができない暗号資産の取引所では、Bybitのデュアル資産投資のようなサービスが数多くあります。どのサービスもそれぞれメリットやデメリットがありますので、取引を行う際にはご自身の余剰資金で注意して行いましょう。また、暗号資産の投資をおこなう際、このようなサービスで利益が発生したり暗号資産同士の交換を行ったりしたら、確定申告が必要になるケースがありますので、ご自身の損益を今一度確認してみてはいかがでしょうか?関連記事【2025年最新版】コインチェック(Coincheck)の損益計算ガイド!Excel手計算と自動計算ツールを徹底比較OKJ(旧OKCoinJapan)の仮想通貨(暗号資産)の損益計算を詳しく解説!Excelと計算ツールを使って確認しよう