仮想通貨(暗号資産)は購入する以外でも、エアドロップでの取得や、キャンペーンやボーナスなどで意図せずもらうこともありますよね。エアドロップなどで仮想通貨を無料で受け取ったり、一定の条件で報酬を受け取ったりすることは投資家にとってはとても魅力的です。しかし、もらった仮想通貨の利益が大きければ、税金がかかってきます。そこで、本記事では、「仮想通貨をもらった時の税金ってどうなるの?」「エアドロップで仮想通貨を取得した時の損益の計算方法は?」という疑問について詳しく解説します。エアドロップとは仮想通貨のエアドロップとは、仮想通貨取引所や、トークン(仮想通貨)やNFTを発行する団体(プロジェクト)が定めた条件をクリアすることで、無料で仮想通貨をもらえるイベントです。通常、エアドロップはプロジェクトの促進やコミュニティの拡大を目的として行われます。エアドロップの方法は、プロジェクトによって異なりますが、一般的には次のような手順で行われます。1. 対象のプラットフォームに登録するエアドロップに参加するためには、通常、参加者は公式ウェブサイトや特定のプラットフォームに登録する必要があります。登録手続きでは、参加者の仮想通貨ウォレットアドレスなどの情報が必要になる場合があります。2. 条件を満たすエアドロップを受け取るためには、一定の条件を満たす必要があります。例えば、特定の仮想通貨を保有していること、特定の期間内にネットワーク上で活動していることなどが条件として設定されることがあります。3. 配布されるもしくは、受け取りを行う操作をするエアドロップが実施されると、参加者が条件を満たしていれば、指定された仮想通貨がウォレットに自動的に送られる、もしくは受け取りの操作を行うことで仮想通貨をもらえます。エアドロップは、仮想通貨プロジェクトが自身のトークンを普及させる手段として利用されることが多いです。これにより、新しいプロジェクトの知名度を高めたり、コミュニティの拡大を促進したりすることが可能になります。また、参加者は無料でトークンを受け取ることができるので、受け取った仮想通貨の値段が上がれば利益を得ることができる可能性があります。エアドロップなどで仮想通貨をもらった場合の税金とはエアドロップなどで仮想通貨を取得した際には、もらった時点の時価レートで計算した日本円相当の金額が利益となり、所得税(分類:雑所得)の対象となります。また、もらった仮想通貨を売却、または他の通貨に交換したときにも損益が発生し、もらった時の時価よりも価格が上がっている場合には利益が発生し、同じく課税対象になります。もらった仮想通貨が無価値の場合もらった時点では仮想通貨が無価値(時価レートが0円)だった場合は、その仮想通貨を受け取った時点では利益は発生しません。もらった仮想通貨の数量 × 0円(時価レート) = 0円(利益なし)しかし、その仮想通貨を売却したり、他の仮想通貨に交換したりした際には、売却時の価格がそのまま利益となります。売却時の価格 = 利益(課税対象)もらった仮想通貨が価値がある場合もらった時点で仮想通貨に価値がある場合は、先ほども言ったように、もらった時点で利益が発生します。もらった仮想通貨の数量 × 時価レート = 利益(課税対象)さらに、その仮想通貨を売却したり、他の通貨に交換したりした際には、受け取り時点の価格と売却時の価格の差分が損益になります。(売却数量 × 売却時の時価レート) ー (売却数量 × もらった時の時価レート) = 利益(課税対象)もらった仮想通貨が課税対象になるケース もらった仮想通貨が課税対象になるケースは、エアドロップ以外にもあります。ステーキングを行い、仮想通貨を取得したマイニングを行い、仮想通貨を取得したレンディングを行い、仮想通貨を取得したPlay to Earnでゲームで稼いだただし、ステーキングやレンディングで預けていた仮想通貨が戻ってきたロックされた仮想通貨が解消された取引所やウォレットから仮想通貨を移動し、別の取引所やウォレットで受け取ったなどの場合は、仮想通貨を個人間で移動しているだけとみなされ、損益は発生しません。仮想通貨を持ってるだけでも税金がかかってしまうケースについては、以下の記事で詳しく解説しています。保有するだけでも注意!仮想通貨(暗号資産)は持ってるだけで税金がかかる!?エアドロップなどで仮想通貨をもらった場合の損益の計算方法先ほども説明しましたが、エアドロップなどで仮想通貨をもらった場合に、利益や損益が発生するタイミングは、仮想通貨をもらった時もらった仮想通貨を売却または他の通貨に交換した時になります。仮想通貨をもらった時仮想通貨をもらった時は、その時点の時価レートで利益が発生します。例えば、① エアドロップで仮想通貨10ABCを受け取った。(この時のABCのレート:1,500円とする)② エアドロップで仮想通貨20DEFを受け取った。(この時のDEFのレート:0円とする)の取引が行われたとします。①では、10ABC × 1,500円 = 15,000円の利益が発生します。②では受け取り時点では価値がないため、利益は発生しません。もらった仮想通貨を売却または他の通貨に交換した時もらった仮想通貨を売却したり他の通貨に交換したりした場合は、その取引時点の時価ともらった時点の時価との差額が損益になります。例えば、① エアドロップで仮想通貨10ABCを受け取った。(この時のABCのレート:1,500円とする)② エアドロップで仮想通貨20DEFを受け取った。(この時のDEFのレート:0円とする)③ 8ABCを4,000円で売却した。④ 20DEFを0.1ETHと交換した。(この時のETHのレート:500,000円とする)の取引が行われたとします。仮想通貨の売買の計算方法(総平均法)は、「総売却額」-(「売却数」×「平均取得単価」)となります。③の取引では、4,000円 -( 8ABC × 1,500円 )= -8,000円となり、8,000円の損が発生します。④の取引では、総売却数が20DEF、総売却額は交換したETHの金額から0.1ETH × 500,000円 = 50,000円となるので、損益は以下になります。50,000円 -( 20DEF × 0円 ) = 50,000円となります。エアドロップなどで受け取った利益と売買で発生した損益を合計すると、15,000円 + 0円 + (-8,000円) + 50,000円 = 57,000円となり、上記の取引では57,000円の利益が出ていることになります。クリプトリンクでの計算方法を紹介クリプトリンクでは、取引所やウォレットでもらった仮想通貨の取引データをアップロードまたはウォレットを連携して計算することができます。取引所で仮想通貨もらった場合クリプトリンクにログインしたら、収支計算画面の「アップロード」から取引所を選択し、「登録」をクリックしてアップロードします。取引データに対象の明細が含まれている場合、自動的にボーナスとして計算されます。取引所の取引データの取得方法はこちらから。MetaMaskなどのウォレットで受け取った場合クリプトリンクにログインしたら、ウォレット/DeFi取引画面の「保有済みウォレットアドレス一覧」から「ウォレットアドレスを新規登録をする」をクリックして、ウォレットアドレスを連携します。「ラベル」と「アドレス」を入力すると登録することができます。登録方法は「CSV登録」と「自動取得」の2つがあります。直近15ヶ月以内のデータであればデータを自動取得できます。データの連携ができたら対象の明細を登録します。取引種別が報酬になっていない場合は報酬に修正してから登録します。クリプトリンクで対応していない場合クリプトリンクで対応していない取引所や対応していないチェーンで仮想通貨をもらった場合は、「新規明細の登録」から取引種別を「ボーナス」にして登録します。データが多い場合は汎用フォーマットを利用して登録することも可能ですので、ぜひご利用ください。このように、クリプトリンクでは仮想通貨をもらった場合の明細の登録も簡単に行うことができます。クリプトリンクの計算ツールをご利用したい方はこちら。まとめ本記事では、エアドロップとは何かから、仮想通貨をもらった場合の税金とその計算方法まで説明しました。最後に、エアドロップなどで仮想通貨をもらった時の税金についておさらいしておきましょう。仮想通貨の利益には所得税(分類:雑所得)がかかるエアドロップなどで仮想通貨をもらった時の所得の発生タイミングは以下である仮想通貨を受け取った時受け取った通貨を売却または他の通貨に交換した時仮想通貨をもらった時に価値がなくても、売却や交換を行う際に損益が発生することがあります。また、現在価値がなくても取得した時点では価値があった場合、利益が発生していますので、利益を圧縮したい場合には期末までにその通貨を売却するのも一つの手です。価値がなくなった仮想通貨を売却できない場合は、クリプトリンクトラッシュのサービスもございますので、ぜひお使いください。エアドロップなどの報酬を多く受け取っている場合には、確定申告が必要になるケースがありますので、ご自身の損益を今一度確認してみてはいかがでしょうか?関連記事エアドロップでもらったNFTの税金とは?注意点や損益計算方法も詳しく解説【2025年版】仮想通貨は持っているだけで課税される?確定申告前に必ず押さえたい6つの落とし穴仮想通貨で不労所得を得る方法5選!簡単に始められる仮想通貨運用法