ビットコイン(BTC)といえば、2017年、2018年にメディアなどでも取り上げられるほど盛り上がっていたことを覚えている方も多いと思います。その後、2021年、2022年に再びバブルとなりましたが、それ以後あまり取り沙汰されることはなくなっていきました。ですが、この2024年に半減期などのイベントも後押しして再び大きく値が上がり、日本円にして1,000万円を超え、これまでの最高値を更新していることをご存知でしょうか。そのためビットコインだけを見てみると、投資/投機対象としては他にないほど利益を得られる可能性があるように思えますが、その反面、こんな声も大きいですよね。「ビットコインはやめておけ」「仮想通貨は危ないからやめたほうがいい」本記事では、どうして「やめとけ」と言われるのか、その理由と投資する際の注意点について解説していきます。そもそもビットコイン(仮想通貨)投資とは?ビットコイン投資、仮想通貨投資とは、読んで字のごとく仮想通貨に投資をすることです。ですが、仮想通貨における「投資」が株式やFXなどとは少し違うことを知っていますか。ビットコイン投資、広義的に仮想通貨投資まで考えると、一口に投資と言ってもその種類は多岐に渡ってきます。一般的に認知度の高い投資である株式やFXでは、基本的には現物の売買、あるいは信用取引、長期保有による配当金の取得といった投資方法があるかと思います。一方で、仮想通貨では現物の売買、証拠金取引はもちろんのこと、レンディングやステーキング、マイニング、流動性供給、エアドロップなど、売買にとどまらない多様な取引形態が存在します。仮想通貨投資というと、単純に仮想通貨を保有して売却するイメージを持っている方も多いと思いますが、それに限らず多種多様な取引形態があることが仮想通貨投資の特徴でもあります。たとえば、仮想通貨特有の投資としてはステーキングがあります。ステーキングとは、仮想通貨の根幹をなす技術であるブロックチェーンに組み込まれている投資方法なので、仮想通貨でなければできないものです。ステーキングについて詳しく知りたい方は以下の記事を合わせてご覧ください。仮想通貨のステーキングとは?仕組みや損益計算方法と税金について詳しく解説また、一時期話題になったマイニングも仮想通貨特有の投資方法です。本来は、マイニングはとある計算処理を行った成功報酬として仮想通貨を得る稼ぎ方の一つなのですが、現在はマイニングを行う企業に投資して成功報酬の一部を得るといった投資方法があります。マイニングについてはこちらの記事で詳しく解説しています。仮想通貨(暗号資産)のマイニングの税金・確定申告ってどうなるの?税金計算ツールへの登録方法も解説このように仮想通貨投資には仮想通貨特有の投資方法が数多く存在し、その稼ぎ方も単なる売買差益にとどまらないという特徴があります。ビットコイン(仮想通貨)のリスクビットコイン、仮想通貨投資が「やめとけ」と言われるのはなぜでしょうか。2024年には1,000万円を突破するなど、これまで右肩上がりとは言えませんが数年おきに最高値を更新しているビットコインですが、どんなリスクがあるのか見ていきましょう。ボラティリティが大きい「やめとけ」と言われる最大の理由の一つとして、ボラティリティの大きさが挙げられます。ビットコインに限らず、仮想通貨は株式やFXと比べてもボラティリティが極めて大きく、ものの数時間で値が10%以上動くことも多々あります。大きな出来事、たとえば過去に起きた事例としてマウントゴックスの破綻といった大手取引所の撤退や大規模なハッキングなどが起きると、値動きは10%にとどまらない場合もあり得ます。また、長期的な視点で見ても、ビットコインは2024年に1,000万円台の最高値を更新している反面、2021年から2022年にかけて700万円台から200万円台に急落していることを考えると、どれだけボラティリティが大きく、リスクが高いものかがわかります。価格の変動が読みづらい仮想通貨の価格の変動を読むことが非常に困難なことがリスクに挙げられます。株式やFX、不動産といった投資では、社会情勢や政策などからある程度の値動きの予想ができます。結果的に当たっているか外れているかはともかく、社会情勢や政策との関連性があるので急変する場面などを想像できます。ですが、仮想通貨の値動きはマネーゲーム的な部分が大きく、過去の急落・急騰の中にはクジラ(大量の仮想通貨や資金を持つ投資家)が売買したから、という予測しようがないものも少なくありません。特にマイナーな仮想通貨ではクジラの一挙手一投足で価格が乱高下するので、正確に価格の変動を読むことはまず不可能といえるでしょう。技術を理解するのが難しい通常、投資をする際には投資対象を入念に調べ、理解するところから始めるかと思います。たとえば、株式では投資する企業のPERやPBRを調べたり、四季報や株主総会で情報を集めたり、などですね。一方、仮想通貨投資では、仮想通貨そのものに専門的な技術が組み込まれており、これをちゃんと理解するのはとても骨が折れます。各トークンのホワイトペーパーや発行母体を調べるまでは他の投資と変わりありませんが、ではその根幹となるWeb3やブロックチェーン技術とはなんなのかと問われると、専門的な学習が必要になってきます。こうした技術の理解が曖昧なまま投資をするのはリスクになる、と投資を避ける方も多いでしょう。税制度が複雑税制度が複雑なことも、仮想通貨投資が敬遠される理由の一つです。仮想通貨の税金については、軽く検索をかけるだけでも「やばい」「高すぎる」といった情報がヒットするかと思います。これはその通りで、仮想通貨の税制度は他の投資と比べても非常に煩雑になっています。先述した通り、仮想通貨投資はさまざまな取引形態があるのが特徴ですが、その取引形態ごとに損益計算方法が違い、また、取引形態によっては同じ仮想通貨なのに所得の区分が違う場合もあります。そのため、ビットコインの売買だけならまだしも、他の仮想通貨や他の取引形態での投資を行うのは避けられがちです。また、仮想通貨の利益にかかる税金は基本的に雑所得となり、累進課税制度の対象なので税率が高くなりがちなのも、仮想通貨投資が避けられる一因になっています。仮想通貨の税金に関してはこちらの記事で詳しく解説していますので、合わせてご覧ください。【初心者必見】仮想通貨(暗号資産)の税金とは?基本の計算から確定申告まで丸わかり詐欺などの事件が多い仮想通貨投資では詐欺などの事件をよく聞きませんか。これも仮想通貨ならではのリスクとして、「やめとけ」と言われる要因になっています。株式投資でもセミナーやコミュニティで資金を集めて逃げるような詐欺はありますし、フィッシング詐欺や偽のサイトやアプリを使った詐欺は仮想通貨投資に限らずよくあります。これらに加えて仮想通貨投資ならではのものとして、情報操作(インサイダー取引)が行われやすい、ICOや取引所ぐるみの詐欺、ハッキングなどがあります。仮想通貨は流動性が低いものが非常に多くあり、そういうものは情報操作で簡単に価格が変動するので、影響力のある立場を利用して買い煽りするといったことがSNSやコミュニティで行われることがあります。仮想通貨はその技術からICOが行いやすく、どんどん新しいものが生まれているので、それを利用して資金を集めるだけ集めてローンチしない詐欺が事例として存在します。また、ハッキングは取引所をハッキングして仮想通貨を奪うだけでなく、脆弱性を利用して大量の仮想通貨を発行させて価値を暴落させるといったことも行われたことがあり、仮想通貨特有のリスクがあることは否めません。仮想通貨がらみの詐欺や事件に興味がある方は、以下の記事もご一読ください。仮想通貨(暗号資産)の詐欺事件まとめ!逮捕者が出た事件や見分け方・回避方法について解説ビットコイン(仮想通貨)のメリットでは、逆にメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。仮想通貨投資に興味のある方は、しっかりとリスクを理解した上で、どんなメリットを受けたいかを考えて投資対象や取引形態を考えていくとよいでしょう。リターンが大きくなりやすい前章のリスクで解説したボラティリティの大きさと表裏一体になるのですが、リターンが大きくなりやすいのはメリットと言えます。仮想通貨は前述の通りボラティリティが大きく、10%前後の値動きを短期間にすることがあるので、リスクが大きい反面、リターンが大きくなりやすいです。また、社会情勢や政策に関係なく値上がりすることがあるのもメリットと言えるでしょう。たとえば、SHIBというミームコインと呼ばれる仮想通貨の一種は、SNSでイーロン・マスク氏がこのSHIBに言及したことで大きく値上がりしたことで有名です。また、あるトークンの開発企業が新たなサービスをローンチしたり、トークンのアップデートを行ったりしたときも、社会情勢や政策と関係なく大きく値上がりすることがあります。多様な取引形態がある多様な取引形態があることは、株式やFXなどと比べてもメリットの一つでしょう。仮想通貨では現物の売買、証拠金取引から、レンディングやステーキング、マイニング、流動性供給、エアドロップなど、売買に限らず多様な取引が可能です。それぞれどのような取引内容なのか理解しておけば、リスクの高低、リターンの大小、キャピタルゲインかインカムゲインか、などを考えて自分に合った取引形態で投資をすることができます。分散投資の選択肢が増えるこれは仮想通貨投資に限ったものではありませんが、どんなものでも投資の種類を広く知っておくことは分散投資の選択肢が増えることに繋がります。株式やFX、不動産では景気の影響を受けますが、たとえばステーブルコインという種類の仮想通貨を用いてレンディングをする投資方法では基本的に景気の影響を受けにくいと考えられます。一方で、ビットコインは大統領選の影響を受ける可能性があるなど、景気や社会情勢の影響を一切受けないわけではないので、それを見越して長期保有することも可能です。このように、多様な取引形態を活かして、分散投資先としてもどのような投資がしたいか柔軟に対応できるのが仮想通貨の魅力です。いつでも取引可能株式やFXでは取引できる時間帯・曜日が決まっていますが、仮想通貨の取引は基本的に24時間365日取引可能です。各取引所メンテナンスなどで一時的に取引できない場合はありますが、いわゆる市場が閉まり、すべての取引所が同時に取引できないという時間帯はありません。このおかげで取引できない時間帯の価格変動を心配する必要はなくなりますし、どうしても休日や夜遅い時間にしか取引できない方でも問題なく取引できます。海外送金や決済に利用できる今でこそ金融商品の側面が強くなっているビットコインですが、そもそもビットコインの根幹の目的として、中央集権的でない世界中の誰もが利用できる決済手段を作るというものがあります。ですから、仕組み的にも中央集権的でなく誰でも使える仕組みになっており、ウォレットさえあればすぐにでも海外送金や支払いに利用することができます。また、この考えに賛同した企業が仮想通貨を利用した決済方法を取り入れており、たとえばかなり早い段階からビットコイン決済を取り入れた企業の一つにWordPressがあります。【結論】ビットコインはやめたほうがいい?「ビットコインはやめたほうがいいのか?」結論、それは人によるとしか言いようがありません。仮想通貨は単なる金融商品ではなく、元々は非中央集権的な決済手段を作る目的から開発された経緯もあり、その利用方法や取引形態はさまざまです。ですから、自分の投資目的や利用方法を十分に考えた上で、仮想通貨投資の要否、投資するなら適切な取引形態を選ぶことが肝要です。簡単な指針として、仮想通貨投資に向いている人の特徴をまとめましょう。仮想通貨投資に向いている人仮想通貨技術を学ぶ、情報収集ができる高いリターンに惑わされず、適切にリスクコントロールができる詐欺や怪しい話を察知できるなどリテラシーが高い仮想通貨は次々に新しい技術やサービスをベースにしたプロジェクトが発足していくので、常に情報収集し、新たな技術を学ぶ姿勢が大切です。仮想通貨の中にはローリスクローリターンな投資もありますが、それでもボラティリティの大きさは投資の中でも随一なので、一時の成功に惑わされず冷静にリスクコントロールができなければ失敗に繋がります。また、オープンソースで誰でも開発できる関係上、どうしても詐欺が多くなってしまうので、そうしたものを察知できるリテラシーも必要です。仮想通貨取引をしたらクリプトリンクで損益計算記事内でも紹介しましたが、仮想通貨取引では税制度が非常に煩雑で、取引形態ごとに損益計算方法が違っており、そのせいで敬遠されている面があります。ですが、クリプトリンクの損益計算ツールではそんな面倒な損益計算が、取引履歴ファイルをアップロード、ウォレットアドレスを登録するだけで簡単に行えます。「仮想通貨取引やってみたいけど、税金が面倒って聞くし・・・」と、税金や損益計算の煩雑さのために二の足を踏んでいる方、もしくは既に仮想通貨取引をしているけれど損益計算に困っている方、無料でのお試しもできるので、ぜひ一度クリプトリンクの損益計算ツールをご利用ください。どの程度簡単に計算できるのか、使い方についてはこちらの記事をご確認ください。「リニューアル版」損益計算ツールの収支計算方法をご紹介します!まとめここまでビットコイン(仮想通貨)はやめとけと言われる理由と、メリット、注意点などについて解説してきました。最後に簡単におさらいしておきましょう。仮想通貨投資のリスク ボラティリティが大きい 価格の変動が読みづらい 技術を理解するのが難しい 税制度が複雑 詐欺などの事件が多い仮想通貨投資のメリット リターンが大きくなりやすい 多様な取引形態がある 分散投資の選択肢が増える いつでも取引可能 海外送金や決済に利用できる仮想通貨は情報収集、リスクコントロールができ、詐欺などに対するリテラシーを持っている方向けの投資リスクがある分、メリットも多いのが仮想通貨投資の特徴です。ある程度専門的な知識が必要な部分もありますが、税制度に関しては仮想通貨そのものとは関係がないものにもかかわらず、仮想通貨投資が敬遠される要因になってしまっています。そんな税制度に関するリスクを軽減できますので、仮想通貨投資をお考えの方はクリプトリンクの損益計算ツールをぜひ一度お試しください。