仮想通貨(暗号資産)の取引は数多くの取引所で行われており、投資家の皆さんも利用していると思います。その中でもBitTrade(ビットトレード)で取引を行っている方も多いのではないでしょうか?BitTradeでは取引を行うだけでなく、取引履歴をダウンロードすることができるため、収支の計算も簡単に行うことができます。そこで本記事では、国内取引所であるBitTrade(ビットトレード)について、BitTradeとはどんな取引所なのかについて、データの見方や計算方法を詳しく解説しています。エクセルなどの表を利用した計算方法とクリプトリンクの計算ツールを活用する方法を併せてご紹介します。Bittradeとは?BitTradeとは、暗号資産の取引を行える取引所で、2018年にシンガポールを拠点とする大手暗号通貨取引所グループ、Huobi(フォビ)によって買収され、買収後、BitTradeはHuobiグループの一部として再編され、「Huobi Japan」という名称で運営されることになりました。その後2023年2月にサービス名称を「BitTrade(ビットトレード)」に変更し、社名も2023年4月に「ビットトレード株式会社」へ変更しました。BTC(ビットコイン)やETH(イーサリアム)などの主要な通貨だけではなく、DOGE(ドージコイン)やSHIB(シバイヌ)などの計39種類の通貨を取り扱っています。(2024年6月10日時点)また、BitTradeでは暗号資産の売買だけではなく、積立や貸暗号資産などのサービスも行っています。BitTradeの取引履歴データ(現物取引)をダウンロードまず、損益を確認するためにはご自身の取引履歴データ(csvファイル)が必要になります。BitTrade(ビットトレード)の現物取引データをダウンロードする方法に沿って取引履歴ファイルをダウンロードします。詳しいダウンロード方法はこちら。BitTradeの取引データの見方を解説ダウンロードした取引履歴ファイルの1行目の項目をそれぞれ解説していきます。※BitTradeでは販売所や積立の明細など複数の明細を取得できますが、今回は「取引所の約定明細書」を解説します。・処理時間:取引が発生した日時・注文ステータス: 注文の種類(成行、指値)・通貨ペア:取引した通貨のペア・方向: 取引種別・約定量: 取引が成立した暗号資産の数量・約定価格:仮想通貨の対円レート・決済通貨:決済に利用した通貨・約定総額:決済に利用した通貨の数量(金額)・基軸通貨:取引した通貨・手数料:取引で発生した手数料・通貨単位:手数料で支払った通貨・注文ID: 注文ID手計算での損益確認方法取引データが揃ったところで、実際に手計算をしてBitTradeの損益を確認してみましょう。損益計算方法には総平均法と移動平均法があります。ここではそれぞれの計算方法で損益を求めていきます。総平均法の場合では、以下のBitTradeの取引データを使用して、総平均法で損益計算を行なっていきます。総平均法では任意の集計基準期間を通して購入した通貨の平均単価を取得原価とし、この取得原価をもって収益の発生する取引(売却など)の取引価格から収益および保有資産の取得原価を算定します。総平均法の収支計算式はこちらです。[暗号資産の売却総額] ー [取得価格(平均取得単価 × 売却数量)] = [損益額]Step 1:関連する数値を抜き出すそれぞれの「売却総額」「平均取得単価」「売却数量」を算出するため、上記の取引データから関連する数値を抜き出した表が以下になります。方向が「買い」のデータ約定総額約定量手数料2行目580,0000.23行目1,400,0000.55行目3,900,0001.07行目3,280,0000.8合計9,160,0002.5方向が「売り」のデータ約定総額約定量手数料4行目1,850,0000.56行目1,850,0000.58行目2,100,0000.5509行目6,400,0001.0100合計12,200,0002.5150Step 2:各項目の合計を算出する各項目の合計を算出し、損益計算に必要な数字を洗い出します。・「売却総額」:「売り」の時の約定総額の合計 → 12,200,000円・「平均取得単価」:「買い」の時の約定総額の合計を「買い」の時の約定量で割った金額 → 3,664,000円・「売却数量」:「売り」の時の約定量の合計 → 2.5BTCStep 3:損益額を算出するしたがって先ほどの総平均法の式に数字を当てはめると以下のようになります。[暗号資産の売却総額:12,200,000円] ー [取得価格(平均取得単価:3,664,000円 × 売却数量:2.5BTC)] = 3,040,000円移動平均法の場合次に、上と同じBitTradeの取引データを使用して、移動平均法で損益計算を行なっていきます。移動平均法では取引が発生するたびに、その時点における取引価格と現保有数の平均取得原価を算出し、この平均取得原価をもって収益の発生する取引(売却など)の取引価格から損益を出します。移動平均法では売却が行われる度、以下の計算式から損益を算出します。[暗号資産の売却額] ー [取得価格(平均取得単価 × 売却数量)] = [損益額]Step 1:関連する数値を抜き出すそれぞれの「売却額」「平均取得単価」「売却数量」を算出するため、上記の取引データから関連する数値を抜き出した表が以下になります。方向約定総額約定量BTC残数(btc)BTC残数に対しての取得額(jpy)平均取得単価(jpy)2行目買い580,0000.20.2580,0002,900,0003行目買い1,400,0000.50.71,980,0002,828,5714行目売り1,850,0000.50.2565,7142,828,5715行目買い3,900,0001.01.24,465,7143,721,4286行目売り1,850,0000.50.72,605,0003,721,4287行目買い3,280,0000.81.56,505,0004,336,6678行目売り2,100,0000.51.04,336,6674,336,6679行目売り6,400,0001.0004,336,6675~7列目の数値は以下のように算出しております。BTC残数方向が「買い」の時は約定量を加算方向が「売り」の時は約定量を減算(例)3行目は方向が「買い」なので約定量の0.5を2行目の0.2に+して、BTC残数は0.7となる。BTC残数に対しての取得額(jpy):方向が「買い」の時は約定総額を加算方向が「売り」の時は「この取引までの平均取得単価 × BTC残数」(例)5行目は方向が「買い」なので、約定総額3,900,000を4行目の565,714に+して、 BTC残数に対しての取得額は4,465,714となる。また、6行目は方向が「売り」なので、BTC残数に対しての取得額は「この取引までの平均取得単価(5行目の平均取得単価)3,721,428 × 6行目のBTC残数の0.7」=2,605,000平均取得単価(jpy):方向が「買い」の時は「BTC残数に対しての取得額 ÷ BTC残数」方向が「売り」の時はこの取引時点までの平均取得単価を引き継ぐ(例)5行目は方向が「買い」なので、平均取得単価は 「BTC残数に対しての取得額4,465,714 ÷ BTC残数1.2」=3,721,428また8行目の方向は「売り」なので7行目の平均取得単価を引き継いで4,336,667となるStep 2:各売却明細の損益を算出する例えば、4行目の売却時点での損益は以下のようになります。[暗号資産の売却額1,850,000円] ー [取得価格(平均取得単価2,828,571円 × 売却数量0.5BTC)] = 435,714円この売却で435,714円の利益が出ていることが分かります。売却した取引の全てで損益を計算する必要があります。Step 3:損益額を算出する全ての損益を合計すると以下のようになります。[4行目の損益435,714円] + [6行目の損益-10,714] + [8行目の損益-68,334円] + [9行目の損益2,063,333] = 2,419,999円売却時に発生する損益の合計2,419,999円から手数料150円を引いた額が取引全体の損益となります。クリプトリンクの損益計算ツールでの損益確認方法当社の暗号資産の損益計算ツールを使って損益を確認していきます。クリプトリンクの損益計算ツールは、暗号通貨の取引による収支を正確に計算し、利益や損失を把握するためのツールです。以下に、ツールの機能と使い方を簡単に説明します。取引履歴のインポート:取引所からダウンロードした取引履歴データ(CSVやExcelファイルなど)をインポートできます。このデータには、取引の詳細な情報(取引日時、取引ペア、購入価格、売却価格、手数料など)が含まれています。自動計算機能:インポートした取引履歴データを基に自動的に収支や手数料を計算します。レポート作成:計算結果をレポートとして出力する機能も提供しています。計算ツールを利用すると、上記のようなエクセルを使用した手動での計算は一切不要!使い方は簡単です。取引履歴データを計算ツールにインポートするだけで、システムが自動で収支を出してくれます。Bittradeの取引履歴ファイルを計算ツールにアップロードして計算した結果はこちら!(取引履歴データのアップロード方法はこちらをご覧ください。)エクセルで計算した時と同じ結果が得られていることが確認できます。こちらは総平均法での計算結果になりますが、設定を切り替えれば移動平均法にも簡単に変えられます。まとめ本記事ではBitTradeとは何か?BitTradeのデータの取得方法・見方BitTradeの取引の計算方法を解説しました。少ない取引であればエクセルなどの表を使って計算することも可能ですが、複数の取引所を利用していたり、取引数が多かったりするとご自身で計算するのが困難になるかと思います。そんなときはぜひクリプトリンクの計算ツールを利用してみてはいかがでしょうか?関連記事BITPOINT(ビットポイント)の取引の損益計算方法を解説!手計算とおすすめツールで比べてみた【比較表付き】失敗しないbitbank損益管理!Excelと計算ツールを比較して詳しく解説【2025年最新版】コインチェック(Coincheck)の損益計算ガイド!Excel手計算と自動計算ツールを徹底比較