配当収入(インカムゲイン)と聞くとみなさんは何を思い浮かべますか?おそらく、多くの方は株式投資でもらえる配当金をイメージしたかと思います。しかし、実は仮想通貨投資でも配当がもらえる取引があるのをご存知でしょうか。そこで本記事では、仮想通貨投資で配当ってどういうこと?具体的にどうやって配当をもらうの?配当をもらったときの税金はどうなるの?これらの疑問にお答えしていきます。本記事の最後には、確定申告でも使える税金の計算に関する便利なツールも紹介していますので、ぜひご一読ください。この記事の要約仮想通貨の配当には、継続的に安定した利益を得られるといったメリットがあるが、ハイリターンは望めないなどのデメリットもある仮想通貨で配当収入(インカムゲイン)を得る方法には、ステーキング、レンディング、流動性提供、取引所独自の報酬制度などがある配当収入の注意点として、元本保証はされない、ロックアップ期間中の価格変動に対応できない、ハッキングや詐欺のリスクがあるなどがある税金面では、所得区分が雑所得、配当収入は二回課税タイミングがある、年間を通しての損益計算が煩雑といった注意点がある仮想通貨の配当とは?仮想通貨の配当とは、主に仮想通貨投資で得られるインカムゲインのことを指します。インカムゲインとは、資産を保有しておくことで給与のように継続的に得られる利益を指し、株式投資における配当金もこれに当たります。インカムゲインの反対にキャピタルゲインという言葉があり、こちらは資産の売買を通して得られる利益を指します。インカムゲインの「継続的に得られる利益」という部分は非常に魅力的に聞こえますが、以下のようなメリットデメリットがあります。インカムゲインのメリット継続的に安定した利益を得られる短期的な値動きに左右されにくいインカムゲインのデメリット多くの場合、得られる利益は年間で数%程度でハイリターンは望めない長期間多くの資産を保有しなければまとまった利益になりづらい継続的に安定した利益を生み、基本的に売買による差益を求めるものではないため、短期的な値動きには影響を受けにくいのが最大のメリットです。一方で、年間で数%程度の利益であり、一回の売買で数%の利益を生む可能性もあるキャピタルゲインに比べハイリターンは望めず、また、長期間多くの資産を保有しなければまとまった利益にならず、長期的な値動きの影響は受けやすいです。ですので、仮想通貨の配当を狙う場合には長期間の安定が見込める銘柄を多めにポートフォリオを組むなど、メリットデメリットに合った投資戦略を考える必要があります。仮想通貨で配当収入(インカムゲイン)を得る方法仮想通貨で配当収入を得るにはどのような方法があるのか、主な取引形態をいくつか紹介します。ステーキングステーキングとは、簡単に言うと「保有している資産をネットワークに預け入れることで、一定の報酬を得られる」という仮想通貨特有の仕組みです。より詳しく解説しますと、PoS(プルーフ・オブ・ステーク)というコンセンサスアルゴリズムを導入している仮想通貨においては、ネットワークに資産を預け入れることで安定稼働に貢献でき、この貢献に対する報酬を得られる、というのがステーキングになります。本来はノードというものを導入してネットワークに参加しなければできませんが、現在では取引所やウォレットが代行してステーキングを行い、ユーザーはその取引所やウォレットに通貨を保有しておくだけでステーキング報酬を貰える形式も多くあります。報酬の利率は銘柄や利用する取引所・ウォレットによって異なり、また、サービスによっては預け入れ後一定期間引き出すことのできないロックアップ期間が設定されている場合があるので事前に確認しておきましょう。以下の記事で詳しく解説しているので、興味のある方はこちらも併せてご覧ください。仮想通貨のステーキングとは?仕組みや損益計算方法と税金について詳しく解説レンディングレンディングとは、「事業者に資金を預け入れることで、その資金を貸金等で運用してもらい、その利益の一部を報酬として得られる」というサービスです。BitLendingなどレンディングに特化したサービスもある一方で、GMOコインやbitbankといった取引所が「貸暗号資産」や「貸して増やす」といったサービス名で取引の一環として提供していることもあります。ステーキングと同じく報酬の利率は銘柄や利用するサービスによって異なりますが、銘柄によってある程度利率が決まっているステーキングに比べ、レンディングはサービスによって大きく利率が異なってきます。また、レンディングは貸出のため、多くの場合ロックアップ期間が設定されているので、貸し出している期間中に価格が急落しないかなど、慎重に吟味する必要があります。以下の記事で詳しく解説しているので、こちらもご一読ください。仮想通貨(暗号資産)のレンディング収益とは?メリット・デメリットから税金計算方法まで分かりやすく解説流動性提供流動性提供とは、「主にDeFiにて流動性プールに資金を預け入れ、他の利用者がプールを利用して取引をした手数料の一部を報酬として得る」という取引形態です。ステーキングやレンディングと比べ複雑ですが、取引の仕組みを順に解説します。たとえば、BTCとUSDT(一般的には2種類の通貨のペアを指定します)を流動性提供として預け入れたとしましょう。すると、BTCとUSDTの流動性プールと呼ばれる場所に預け入れた資金が保管されます。この流動性プールは、たとえばBTCとUSDTの流動性プールは利用者がBTC・USDT間で売買取引をしたい時、「BTCを売ったら流動性プールに売ったBTCが入り、代わりに流動性プール内のUSDTが出て行く」という形でスムーズな売買のために機能します。こうした売買で支払われた手数料の一部が流動性提供を行っているユーザーに報酬として支払われます。ロックアップ期間は無いことが多いですが、売買に利用される仕組みのため預け入れた二種類の通貨には必ず「インパーマネントロス」という損失が発生します。価格が大きく変動するほどインパーマネントロスは大きくなりますので、流動性提供を行う場合には価格変動リスクがある通貨のペアでないか十分に検証して行いましょう。取引所独自の報酬制度取引所には独自で報酬制度を設けているところがあります。たとえば、海外取引所のMEXCでは独自トークンであるMXを保有しておくことでエアドロップを受け取れるといった特典が付与されます。こうした取引所独自の報酬制度では、MEXCのように独自トークンを保有する必要があるなど特殊な条件が設けられている場合も多いので、注意事項などを十分に確認してから利用するようにしましょう。具体的にどうすればもらえる?主な配当収入を得る方法を紹介したところで、具体的にどうすれば貰えるのか解説していきます。ETHやADAなどステーキング銘柄を保有するステーキング報酬の貰い方は非常に簡単です。ステーキング報酬を得られるサービスを提供している取引所・ウォレットにて、ステーキング対応銘柄を保有しておくだけです。国内取引所ではBitPoint、SBIVCトレード、GMOコインなどで提供されていますので、これらの取引所で、ETH、ADAなどのステーキング対応銘柄を保有するだけでステーキング報酬が得られます。ただし、取引所によっては本来ステーキングに対応している銘柄でもサービスの対象外であることもあるので、必ず事前に取引所のヘルプページなどで対応銘柄を調べておきましょう。取引所の貸暗号資産サービスを利用するレンディング報酬を貰うには、レンディングサービスを利用する必要があります。まず、レンディングサービスはレンディングに特化したサービスと、取引所が取引の一環として提供しているサービスがあります。レンディングに特化したサービスには、BitLending、Nexoなどがあります。これらのサービスを利用するには、事前に別の取引所等で仮想通貨を購入しておいてこれらのサービスに送金する手間が必要ですが、取引所が提供しているサービスより利率が高い場合が多いです。取引所が提供しているサービスには、GMOコインの貸暗号資産サービスやbitbankの貸して増やすサービスなどがあります。取引所と一体化しているため、取引所一カ所に口座を開設するだけで利用でき、送金の手間もありませんが、サービスによっては特定の期間や一定の数量しか募集していないなど制限がある場合があります。DeFiで流動性提供に資産を預ける流動性提供は、基本的にDeFiで提供されているものですので、ウォレットやDEXの利用に慣れた上級者向けの取引になります。流動性提供は大抵のDEXで導入されていますが、DEXは大量に存在しますので念のため利用しようとしているDEXに流動性提供の機能があるか確認してから接続しましょう。まずMetaMask等のウォレットを作成して資金を入れておき、流動性提供機能のあるDEXに接続しましょう。流動性提供は多くの場合、先述の流動性プールが通貨ペアごとに存在し、報酬の利率も変わってきますので、どのようなペアの流動性プールがあるか事前に確認しておきましょう。ペアを決めたら、それらの通貨を用意して流動性プールに預け入れれば、流動性提供は完了です。ロックアップ期間がない場合が多いですが、代わりにインパーマネントロスが存在しますので、預け入れ後も報酬と損失を定期的に確認して損失が多ければ止めるといった判断をしていく必要があります。仮想通貨で配当をもらう際の注意点配当収入といえば、放っておくだけで入ってくるという便利さに目を取られがちですが、注意しておかなければ大きな損失を被ってしまう可能性もあります。主に今回紹介した手法における注意点を以下に紹介します。元本保証はされない配当収入だからといって、預け入れたものの元本が保証されるわけではありません。預け入れている期間中に値崩れが起きる可能性もありますし、流動性提供ではインパーマネントロスによる損失が報酬を上回ることも珍しくありません。ただ預け入れて放置するだけと考えず、損失が出る可能性も考慮して余裕資金以上に投資することは避けましょう。ロックアップ期間中に急落が発生しても損切りできないステーキングやレンディングでは預け入れた後、一定期間は引き出しができないロックアップ期間が設定されていることがあります。このロックアップ期間中に預け入れている通貨が急落などを起こした場合、売却することができないため損切りができず、結果的に大きな損失を被る可能性があります。特にDeFiや海外取引所を利用する際にはハッキングや詐欺のリスクがある国内の金融庁に認可されている取引所で配当収入を得られれば安心ですが、認可されていない海外取引所やDeFiを利用する場合にはハッキングや詐欺のリスクがあるため細心の注意を払いましょう。認可されていない海外取引所やDeFiでハッキング被害に遭った場合、損失を補償されるとは限りませんし、FTX事件のような詐欺に巻き込まれる可能性もゼロではありません。認可されていない取引所を利用する際には信頼できる取引所かどうか十二分に背景を調べてから利用するようにしましょう。仮想通貨の配当収入の税金には注意しよう仮想通貨投資で配当収入を得た場合には税金にも注意が必要です。配当収入を得た場合の税金で注意すべき点は以下の三点があります。所得区分は配当所得ではなく雑所得配当(報酬)を受け取った時と売却した時の二回課税タイミングがある自動的に入ってくる・売買時にも計算が必要なので年間を通しての損益計算が煩雑まず、個人が仮想通貨投資で得た利益は、2025年8月現在すべて雑所得に計上することとなっています。仮想通貨投資で配当収入を得た場合、配当所得に計上したくなってしまいますが、こちらも雑所得に計上する必要があるので確定申告の際には注意しましょう。次に、仮想通貨で配当を得た際、その配当を受け取った時点での時価で換算した金額を利益として計上し、その後、配当を他の仮想通貨や法定通貨に換金した時点でも取得時点の時価と売却時の時価との差額で売買損益をを計算しなければなりません。配当を受け取ってすぐに法定通貨に換金した場合でも受け取った時点、換金した時点の二回損益計算をしなければなりません。最後に、仮想通貨の配当収入は取引所やウォレットが設定しているタイミングで自動的に受け取る形態が多く、自分でタイミングを指定することはできません。ですが、損益計算の際には受け取った時点の時価が必要な上に、その後売却した場合は更に売却時の時価も確認して売買益の計算もしなければなりません。計算方法については以下の記事でも詳しく解説していますので、こちらも併せてご覧ください。仮想通貨(暗号資産)をもらった場合の税金とは?エアドロップなどの利益の損益計算方法を解説このように仮想通貨の損益計算は非常に煩雑になりがちですので、損益計算の自動化ツール「クリプトリンク」の活用をおすすめします。クリプトリンクでは、各取引所が提供する取引履歴をアップロードするだけで簡単に損益計算が行えます。配当収入にも対応していますので、これから配当収入を狙って仮想通貨投資をしようという方は、ぜひクリプトリンクのご利用を検討してみてはいかがでしょうか。まとめここまで、仮想通貨で配当収入を得る方法とその注意点について解説してきました。配当収入は大きな利益を上げることができませんが、リスクを抑えて資産を守りながら増やしていくことには適しています。仮想通貨投資はしたいけど大きなボラティリティに不安を感じているという安定志向の方には、安定した銘柄での配当収入はおすすめできる投資方法です。ただし、基本的に仮想通貨投資はボラティリティが大きくリスクが高いもので、ビットコインやステーブルコインといえど確実に長期的な安定が約束されているわけではないことを念頭に余裕資金で投資することを忘れないようにしましょう。また、投資だけでなく税金や損益計算にも注意が必要ですので、投資を始めた際には正確な損益計算のためにぜひ「クリプトリンク」のご利用をご検討ください。関連記事【初心者必見】仮想通貨(暗号資産・ビットコイン)の税金とは?基本の計算から確定申告まで丸わかり【初心者向け】仮想通貨をほったらかしで積み立てたい!自動で積み立てる方法と税金についても解説【暗号資産】