仮想通貨投資を始めるにあたり、適切な取引所選びは非常に重要です。しかし、数多くの取引所が存在するため、「どこの取引所を選べば良いのか分からない...」「仮想通貨の取引所を選ぶ時は何に注意したらいいの?」と感じる方も多いのではないでしょうか。そこで本記事では、仮想通貨取引所を選ぶ際の重要な7つのポイントと、初心者が見落としがちな注意点について、分かりやすく解説します。最後には、投資スタイル別のおすすめ取引所も紹介しています。安心して取引を始めるための第一歩として、ぜひ参考にしてください。この記事の要約仮想通貨取引所選びの重要性と、安全に取引するためのポイントを解説取引所の選び方の7つのポイントは、「安全性」「手数料」「取り扱い銘柄の豊富さ」「トラベルルール」「サポート体制」「取引ツールの使いやすさ」「その他考慮すべき点」自分の投資スタイルに合った取引所を選ぶことが、資産を守る第一歩なぜ仮想通貨取引所選びが重要なのか?仮想通貨取引所選びが重要な理由は、ハッキングなどのリスクを避け、資産を安全に管理するため手数料や取扱銘柄が取引所ごとに異なり、利益に影響するためユーザー体験(UI/UX)やサポート体制が快適さを左右するためです。仮想通貨取引は、株式投資などに比べると価格の変動が激しいため、ハイリスク・ハイリターンな投資として知られています。さらに、取引所がハッキングされて資産が盗まれてしまう事件も起きています。そのため、信頼できる取引所を選ぶことが、資産を守る最初のステップとなります。取引所の安全性や信頼性は、投資家の資産を守る上で最も重要な要素の一つです。また、取引所によって手数料や取り扱い銘柄、取引ツールなどが異なるため、自分の投資スタイルに合った取引所を選ぶことが、スムーズな取引と利益の最大化につながります。自分に合った取引所を選ぶことは、安心して仮想通貨取引を行うために不可欠です。仮想通貨取引所の選び方の7つポイントそれでは、仮想通貨取引所選びの7つのポイントを紹介していきます。安全性の高い取引所を選ぶ手数料を比較する取り扱い銘柄の豊富さを確認するトラベルルールを確認する取引所のサポート体制を確認する取引ツールの使いやすさを確認するその他考慮すべき点1. 安全性の高い取引所を選ぶまず1つ目は、まず最も重視すべき、「安全性の高い取引所を選ぶ」ことです。確認すべきポイント金融庁の認可を受けている(国内取引所)二段階認証やコールドウォレットを導入しているマルチシグ(複数署名)による送金承認システムがあるハッキング被害や不正流出の有無を確認するセキュリティ対策がしっかりしているか、過去にセキュリティ事故がないかなどを確認しましょう。金融庁の登録を受けているかどうかも重要な判断基準となります。また、二段階認証やコールドウォレットなどのセキュリティ対策が実施されているかを確認することも重要です。さらに、マルチシグ(マルチシグネチャ)を採用しているかどうかも確認しましょう。マルチシグとは、複数の署名がないと仮想通貨の送金ができない仕組みで、セキュリティを大幅に向上させることができます。利用者のレビューや評判も参考に、安全性の高い取引所を選びましょう。2. 手数料を比較する2つ目は、「手数料を比較する」ことです。仮想通貨取引所の手数料は、主に「取引手数料」と「入出金手数料」、「スプレッド」があります。取引手数料は、仮想通貨の売買ごとに発生する手数料で、取引所によって異なります。入出金手数料は、日本円や仮想通貨を入金または出金する際に発生する手数料です。また、手数料以外に「スプレッド」も重要な要素です。スプレッドとは、仮想通貨の「買値」と「売値」の差額のことです。取引所はこのスプレッドを実質的な手数料として徴収しています。スプレッドが広いほど、取引コストが高くなるため、注意が必要です。項目内容取引手数料売買ごとに発生。取引所によって異なる。入出金手数料日本円や仮想通貨の入金・出金時にかかる費用。スプレッド売値と買値の差。取引所形式では実質的な手数料となる。したがって、取引手数料、入出金手数料、スプレッドなどを比較し、自身の取引スタイルに合った手数料体系の取引所を選びましょう。中には、手数料がマイナス、つまり取引するごとにボーナスとしてもらえる取引所もあります。特に頻繁に取引を行う場合は、手数料やスプレッドの差が大きな影響を与えるため、手数料体系をしっかりと確認しましょう。仮想通貨(暗号資産)の販売所と取引所はどちらがいい?仕組みや手数料の違いを徹底解説3. 取り扱い銘柄の豊富さを確認する3つ目は、「取り扱い銘柄の豊富さを確認する」ことです。取引所によって、取り扱い銘柄は本当に様々です。この取引所では取り扱っているけど、別の取引所では扱っていない、ということが多々あります。ですので、取引所を選ぶ際には、自分が取引したい仮想通貨が取り扱われているかを確認しましょう。取り扱い銘柄が多いほど、多様な投資戦略を取りやすくなります。また、将来的に取引したい仮想通貨が追加される可能性も考慮して、取り扱い銘柄の多さを確認しましょう。4. トラベルルールを確認する4つ目は、「トラベルルールを確認する」ことです。トラベルルールとは、マネーロンダリング及びテロ資金供与対策のため、仮想通貨(暗号資産)の送金時に、送金人と受取人の情報を交換することを義務付ける国際的なルールです。このルールにより、仮想通貨取引所は送金依頼があった際、送金人と受取人の氏名や住所などの情報を確認し、記録する必要があります。そのため、取引所によっては送金が一時的に保留されたり、追加情報の提供を求められる場合があります。また、トラベルルールに対応していない取引所へは仮想通貨を送金できなかったり、異なるシステムを採用している取引所へは送金ができなかったりします。例えば、coincheckとbitbankでは採用している通知システムが異なるため、相互に送金ができない場合があります。したがって、利用したい取引所がトラベルルールに対応しているか、どんな通知システムを採用しているかを事前に確認しておくことが重要です。仮想通貨(暗号資産)は取引所間で送金ができない!?理由と解決方法を紹介5. 取引所のサポート体制を確認する5つ目は、「取引所のサポート体制を確認する」ことです。取引所のサポート体制とは、問い合わせへの対応が迅速かつ丁寧か日本語サポートがあるかFAQ(よくある質問)が充実しているかヘルプセンターやガイドが分かりやすく整備されているか過去のトラブル事例や対応状況が公開されているかSNS等での情報発信やコミュニティ運営が活発かなどを指します。トラブルが発生した際に、サポート体制が整っていることは非常に重要です。電話やメール、チャットなど、複数の問い合わせ方法があるかどうかも確認しましょう。また、FAQやヘルプセンターが充実していると、自分で問題を解決できる場合があります。さらに、過去のトラブル事例や対応状況が公開されていると、取引所の信頼性を判断する材料になりますし、SNS等で情報発信やコミュニティ運営が活発な取引所は、ユーザーとのコミュニケーションを重視していると考えられます。これらの要素を総合的に確認し、安心して利用できるサポート体制が整っている取引所を選びましょう。6. 取引ツールの使いやすさを確認する6つ目は、「取引ツールの使いやすさを確認する」ことです。仮想通貨の取引ツールは、取引所ごとにデザインや機能性が大きく異なります。具体的に確認する点として、チャートが見やすいかローソク足や移動平均線などがわかりやすく表示されているか拡大・縮小や表示期間の変更がスムーズにできるか注文方法が豊富で分かりやすいか成行注文、指値注文、逆指値注文など、必要な注文方法が揃っているか注文画面が直感的で操作しやすいかポートフォリオ(資産状況)が見やすいか保有している仮想通貨の種類や数量、評価額などが一目でわかるか過去の取引履歴や損益が確認しやすいかアラート機能があるか価格が指定した水準に達した際に通知を受け取れるか急な価格変動があった際にアラートが鳴るかなどを確認しましょう。特に初心者の方は、直感的に操作できるツールを選ぶことが大切です。デモトレードやチュートリアルがある場合は、積極的に利用して、取引ツールの使いやすさを確認しましょう。また、スマートフォンアプリの使いやすさも重要です。外出先でも取引を行う可能性がある場合は、アプリの操作性や機能性も確認しておきましょう。7. その他考慮すべき点最後7つ目は、その他の考慮すべき点として、以下のこともチェックしてみましょう。出金制限・利用制限の有無(本人確認の範囲)仮想通貨取引所では、マネーロンダリングやテロ資金供与を防ぐために、本人確認(KYC: Know Your Customer)が義務付けられています。本人確認の範囲によって、出金や利用に制限が設けられている場合があります。制限の内容は取引所によって異なりますので、各取引所の公式サイトなどで詳細を確認するようにしましょう。独自トークンの有無(例:BinanceのBNB)一部の仮想通貨取引所は、独自のトークンを発行しています。例えば、BinanceのBNBが代表的です。独自トークンを持つ取引所を利用するメリットとしては、手数料割引:独自トークンを保有していると、取引手数料が割引される場合があります。特典:独自トークン保有者限定の特典やサービスが提供される場合があります。独自トークンは、その取引所の利用状況や人気によって価格が変動するため、投資対象としても注目されています。取引所を選ぶ際には、独自トークンの有無や、そのトークンが提供するメリットについても確認してみましょう。利用者の口コミや評判実際に利用している人の口コミや評判を参考にしましょう。特にSNS(Xなど)でのリアルタイムな情報や、レビューサイトでの詳細なレビューは参考になります。取引所の公式アカウントだけでなく、一般ユーザーの意見も幅広くチェックすることが大切です。ただ注意点として、あくまで個人の感想であることを念頭に置き、鵜呑みにしすぎないようにしましょう。キャンペーンや特典新規登録キャンペーンや取引量に応じた特典など、お得なキャンペーンや特典があるか確認しましょう。例えば、新規登録するだけでBTC(ビットコイン)や日本円がもらえる取引所もあります。また、取引量に応じて手数料が割引されたり、特定の仮想通貨がプレゼントされたりするキャンペーンもあります。キャンペーンの内容や期間は変動するため、最新情報を公式サイトで確認するようにしましょう。リスク管理の重要性仮想通貨取引はリスクが伴うため、リスク管理をしっかりと行うことが重要です。取引所のセキュリティ対策だけでなく、自身でもリスク管理を徹底しましょう。例えば、資産を分散する複数の取引所に分散して資産を保管することで、万が一の事態に備えることができます。二段階認証を設定する不正アクセスを防ぐために、必ず二段階認証を設定しましょう。シードフレーズを厳重に管理するウォレットの復元に必要なシードフレーズは、絶対に人に教えたり、オンライン上に保存したりしないようにしましょう。などの対策を行うことが大切です。これらの要素も考慮して、総合的に判断しましょう。結局、どの仮想通貨取引所がおすすめ?ここまで、仮想通貨取引所の選び方のポイントを説明してきましたが、「結局、自分にはどの取引所が合っているのか分からない…」という方もいるかもしれません。そこで、あなたのタイプ別に、特におすすめしたい取引所をピックアップしました。ぜひ以下の内容を参考に、自分に合った取引所を見つけてみてください。上場している取引所で仮想通貨取引を始めたい方 → Coincheck(コインチェック)がおすすめCoincheckを運営しているコインチェック株式会社の親会社にあたるCoincheck Group N.V.は、NASDAQ上場しています。上場企業の子会社であることは、一定の信頼性や透明性の担保にも繋がりますね。また、Coincheckは販売所での売買となるため、シンプルなインターフェースで、初心者でも直感的に操作できます。ただし、板取引はできないため、その分価格が割高になる傾向があります。手数料をできるだけ抑えたい方 → GMOコインがおすすめGMOコインは、取引手数料が安く、入出金手数料も無料です。コストを抑えたい方にとって、非常に魅力的な選択肢となります。多くの種類の仮想通貨に投資したい方 → Binance JapanやOKJがおすすめこれらの取引所は、金融庁に登録されている国内取引所の中でも取り扱い銘柄が豊富で、様々な種類の仮想通貨に投資できます。まだあまり知られていないアルトコインに投資したい方にもおすすめです。中・上級者でテクニカル分析を駆使して頻繁に取引したい方 → bitbankがおすすめbitbankは、様々な高度な取引ツールが利用できます。テクニカル分析を駆使して、積極的に取引したい方におすすめです。まとめ今回は、仮想通貨取引所の選び方について、7つのポイントや注意点を解説しました。最後に仮想通貨取引所の選び方のポイントをおさらいしましょう。取引所の安全性(金融庁登録の有無、セキュリティ対策など)を確認する取引手数料、入出金手数料、スプレッドなどを比較する自分が取引したい仮想通貨が取り扱われているか確認するトラベルルールと取引所が採用している通知システムを確認する問い合わせ対応、日本語サポート、FAQなどサポート体制を確認するチャートの見やすさ、注文方法の豊富さなど取引ツールの使いやすさを確認する利用者の口コミや評判、キャンペーンなども考慮に入れる自分の投資タイプに合った取引所を選ぶ(初心者向け、手数料重視、銘柄の多さ重視など)仮想通貨取引所選びは、自身の投資戦略やリスク許容度に合わせて慎重に行う必要があります。この記事で紹介したポイントを参考に、自分に最適な取引所を見つけてください。安全性、手数料、取り扱い銘柄、トラベルルール、サポート体制、取引ツールの使いやすさなどを総合的に考慮し、自分に合った取引所を選びましょう。関連記事今さら聞けない!仮想通貨・ビットコインとは?特徴を簡単に解説します仮想通貨の仕組みとは?ブロックチェーンとは何かやメリット・デメリットを分かりやすく解説!仮想通貨投資の注意点とリスクとは?取引する前に知っておくべき知識を解説