SBI VCトレードで取引をしていると、 「そういえば、今年どれくらい利益が出ているんだろう?」「多様な取引をしていて、損益をちゃんと把握できていないかも…」と思うこともあるのではないでしょうか。現物取引にレバレッジ取引、貸コイン、積立、ステーキングなど、多様な機能を使いこなしていても、「損益の計算」だけはどうしても後回しになりがちです。実際、「Excelで整理しようとして挫折した。。」「申告時期が近づくと慌てて取引履歴をダウンロードしている。。」「そもそも計算方法が分からない」という声は少なくありません。この記事では、SBI VCトレードで取引を行っているユーザーに向けて、損益をスムーズに把握・整理する方法を解説します。SBI VCトレードから取引履歴を取得する手順Excelを使った手動計算(総平均法・移動平均法)のやり方自動計算ツール「クリプトリンク」を活用した効率的な管理方法など、実務に即した情報をまとめました。損益の計算は、確定申告だけでなく日々の投資判断にも直結します。本記事を参考に、面倒な損益計算をもっとラクに、正確に進めていきましょう。この記事の要約SBI VCトレードは、SBIグループ運営の国内暗号資産取引所現物・レバレッジ取引に加え、貸コインやステーキングなど多様なサービスを展開取引履歴データの取得方法やファイル形式を解説手計算で総平均法・移動平均法を使った損益計算を具体的に紹介クリプトリンクによる自動損益計算の使い方も解説SBI VCトレードとはどんな取引所?SBI VCトレードは、金融大手のSBIグループが運営する日本国内の暗号資産(仮想通貨)取引所です。取り扱う暗号資産は39種類(2025年6月時点)で、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)などの主要銘柄に加え、多様なアルトコインも取引可能です。SBI VCトレードでは、以下のように多彩なサービスを提供しています。サービス内容現物取引・レバレッジ取引一般的な現物取引だけでなく、最大2倍(個人)のレバレッジ取引にも対応している貸コイン保有している暗号資産を貸し出すことで、利息収入を得られる暗号資産積立自動的に定期購入できるステーキング対応銘柄を保有しておくだけで報酬が得られるWeb3 WALLETNFTの購入や保管、各種Web3サービスにアクセスできるこのように、SBI VCトレードは単なる取引所にとどまらず、資産の運用・保管・NFTやWeb3関連の活用まで幅広く対応する、総合型の暗号資産プラットフォームとなっています。SBI VCトレードの取引履歴データをダウンロードする方法は?まず、損益を確認するためにはご自身の取引履歴データ(csvファイル)が必要となります。「SBI VC Trade」にログインし、「トレーダーモード」から以下の画面に移動し、「報告書」をクリックします。報告書をクリック後、報告書のページより「損益計算用データ」をクリックし、指定した年度の月ごとの計算用データをダウンロードすることができます。ここで取得できる明細は現物取引やレバレッジ取引のほか、ステーキング報酬や貸コインの情報などを確認することができます。今回はその中でも現物取引・レバレッジ取引の損益計算方法について解説していきます。なお、Web3ウォレットや一部のレンディング報酬などのこちらの明細で取得できないものについては、本記事では解説しておりません。SBI VCトレードの取引データの見方を解説SBI VC トレードでは取引履歴ファイルから現物取引とレバレッジ取引の内容を確認することができます。また、他にも送付・預入履歴ファイルで入金・出金・その他報酬等の情報を確認することができます。取引履歴ファイル、送付預入履歴ファイルの見方をそれぞれ解説していきます。取引履歴ファイル約定日時:取引を行った日時取引区分:現物またはレバレッジ取引(新規・決済)銘柄:取引を行った通貨ペア注文先(自己または委託の別):販売所または取引所(自己または委託)売買:購入または売却数量:取引した通貨の数量約定レート:取引時の通貨の価格建玉損益:取引時点の評価損益建玉損益(円):建玉損益を日本円で表した数字取引手数料:取引時に発生した手数料ファンディングレート(円):レバレッジ取引で発生する手数料決済損益(円):レバレッジ取引で決済した損益(円)送付・預入履歴ファイル入出金の種別:入出金、現物取引等の取引内容暗号資産/通貨:移動した暗号資産または通貨(日本円)数量:移動した暗号資産/通貨の数量評価レート:1暗号資産/通貨の日本円入出金額(円):移動した暗号資産/通貨を日本円で表した数字残高_JPY:日本円を取引後の残高残高_(暗号資産名):取引後の暗号資産の残高備考:取引の内容が記載される取引データが揃ったところで、実際に手計算をしてSBI VC トレードの損益を確認してみましょう。損益計算方法には総平均法と移動平均法がありますが、それぞれの方法で損益を求めるやり方をご紹介していきます。【手計算】総平均法で損益を確認する総平均法とは、特定の期間内に取引した通貨の平均単価を取得原価とし、この取得原価をもとにして収益を計算する方法です。では、以下のSBI VC トレードのデータを使用して、総平均法で損益計算を行っていきます。総平均法の収支計算式はこちらです。[暗号資産の売却総額]ー[取得価格(平均取得単価×売却数量)]=[損益額]Step 1:関連する数値を抜き出すまずは「平均取得単価」を算出するため、上記のデータのBTCを購入した明細から関連する数値を抜き出し、購入金額を求めます。売買数量約定レート購入金額(数量×約定レート)2行目買0.412,377,5874,951,0353行目買0.212,204,5582,440,9125行目買0.312,089,1843,626,755合計0.911,018,702その後、「暗号資産の売却総額」と「売却数量」を算出するために、上記のデータのBTCを売却した明細から関連する数値を抜き出し、売却金額を求めます。売買数量約定レート売却金額(数量×約定レート)4行目売0.511,446,3265,723,1636行目売0.313,412,5844,023,775合計0.89,746,938Step 2:各項目の合計を算出する各項目の合計を算出し、損益計算に必要な以下の数字を洗い出します。・「平均取得単価」:購入金額の総額(11,018,70円)を「数量」の総数(0.9)で割った金額→12,243,002円・「売却総額」:売却金額の総額→9,746,938円・「売却数量」:売却した時の「数量」の総数→0.8BTCStep 3:損益額を算出するしたがって先ほどの総平均法の式に数字を当てはめると以下のようになります。[暗号資産の売却総額:9,746,938円]ー[取得価格(平均取得単価:12,243,002円 × 売却数量:0.8BTC)]=-47,463円となり、47,463円の損が出ていることが分かります。【手計算】移動平均法で損益を確認する次に、上と同じSBI VC トレードの取引データを使用して、移動平均法で損益計算を行なっていきます。移動平均法では、取引が発生するたびにその時点における取引価格と現保有数の平均取得原価を算出し、この平均取得原価をもって収益の発生する取引(売却など)の取引価格から損益を出します。[暗号資産の売却額]ー[取得価格(平均取得単価×売却数量)]=[損益額]Step 1:関連する数値を抜き出すまずは「平均取得単価」を算出するために、上記の取引データから関連する数値を抜き出し、「取引金額」、「BTCの数量」、「所持しているBTCの取得額」を求めます。売買数量約定レート取引金額(数量×約定レート)所持しているBTCの数量所持しているBTCの取得額平均取得単価2行目買0.412,377,5874,951,0350.44,951,03512,377,5873行目買0.212,204,5582,440,9120.67,391,94612,319,9114行目売0.511,446,3265,723,1630.11,231,99112,319,9115行目買0.312,089,1843,626,7550.44,858,74612,146,8666行目売0.313,412,5844,023,7750.11,214,68712,146,866上記のデータの詳細は以下のように算出しております。取引金額:「数量」×「約定レート」所有しているBTC数量:取引種別が「買」の時は所持しているBTC数量に「数量」を+、取引種別が「売」の時は取引種別が「売」の時を-所持しているBTCの取得額:取引種別が「買」の時は所持しているBTCの取得額に「取引金額」の値を+、取引種別が「売」の時はこの取引時点までの「平均取得単価×所持しているBTC数量」を行います平均取得単価:取引種別が「買」の時は「所持しているBTCの取得額/所持しているBTC数量」の値となっており、取引種別が「売」の時はこの取引時点までの平均取得単価を引き継ぎますStep 2:各売却明細の損益を算出する4行目の売却時点での損益は以下のようになります。[暗号資産の売却額(円)5,723,163円]ー[取得価格(平均取得単価12,319,911円 × 売却数量(BTC)0.5BTC)]=-436,792円この売却で436,792円の損失が発生していることが分かります。また、6行目の売却時点の損益は以下のようになります。[暗号資産の売却額(円)4,023,775円]ー[取得価格(平均取得単価12,146,86円 × 売却数量(BTC)0.3BTC)]=379,716円この売却では379,716円の利益が発生していることが分かります。Step 3:損益額を算出する全ての損益を合計すると以下のようになります。[4行目の損益-436,792円] + [6行目の損益379,716円] =-57,077円となり、57,077円の損失がでていることが分かります。【手計算】レバレッジ取引の損益を確認するここではレバレッジ取引の損益について以下の取引データの取引で確認してみましょう。基本的なレバレッジ取引の損益は以下の計算式によって損益が確定します。損益額(円) = 決済時の価格(約定レート) × 決済数量(数量) - 新規建時の価格(約定レート) × 建数量(数量) ± 手数料 (ファンディングレート)※取引区分(買建/売建)によって、価格差の方向(利益 or 損失)は異なります。SBI VC トレードの取引履歴ではこの損益額が建玉損益(円)に損益額が記載されているので、一つ一つの取引で損益を計算する必要はなく、建玉損益(円)の合計が損益となります。上記の取引での損益は、33,687 - 21,850 + 48,906 = 60,743円となります。各取引の損益については送付・預入明細からも確認することができます。【自動計算ツール】クリプトリンクで損益を確認するここでは、クリプトリンクの損益計算ツールを使って、暗号資産取引における収支を確認する方法をご紹介します。このツールは、取引所から取得した取引データをアップロードするだけで、自動的に損益を計算してくれる便利なサービスです。クリプトリンクの主な機能と使い方は以下になります。取引履歴のアップロード最初に、各取引所から取得したCSVやExcel形式の取引履歴を用意します。これらのデータには、取引日時、通貨ペア、価格、手数料などの情報が含まれており、それをツールに取り込むことで分析が可能になります。自動計算による収支の確認アップロードした取引履歴をもとに、ツールが自動で損益と手数料を計算してくれるため、手作業での計算は不要です。複雑な取引が多い場合でも、迅速かつ正確に結果が得られます。レポートの生成計算結果はレポート形式で出力でき、確定申告の際にもそのまま使用することができます。このように、手動で一つひとつ計算する手間を省き、データを取り込むだけで損益の全体像を把握できるため、時間と労力を大きく削減できます。例えば、SBI VC トレードの取引履歴をインポートすれば、Excelで自分で計算した場合と同等の結果が得られることが確認できます。クリプトリンクでは総平均法の計算方法だけでなく、移動平均法にも対応しています。この計算結果も上記で計算した結果と同じ結果が得られることが分かります。また、クリプトリンクでは現物取引だけではなく、レバレッジ取引にも対応しています。※レバレッジ取引を登録する際は送付・預入明細をアップロードする必要があります。作成された損益レポートは、確定申告の際にそのまま利用可能ですので、ぜひ積極的に活用してみてください。まとめSBI VCトレードでの取引を行っていると、知らず知らずのうちに多大な取引履歴が蓄積されていきます。現物・レバレッジ取引に加え、貸コインやステーキングなどを活用している方も多いのではないでしょうか。こうした複数のサービスを利用する中で見落とされがちなのが、損益の計算です。特に、確定申告時期が近づくと「どのデータを使って損益を出せばいいのか分からない」と悩む方も少なくありません。本記事では、SBI VCトレードから取引履歴データを取得する方法総平均法・移動平均法を使った手動での損益計算自動計算ツール「クリプトリンク」を活用した効率的な方法について、実際の事例を交えて解説してきました。「数字の整理が苦手」「手作業での計算は不安」という方には、クリプトリンクのような自動計算ツールの活用が非常に有効です。面倒に感じやすい損益管理ですが、放置せずに一度整えておくことで、今後の投資判断や税務対応がぐっとラクになります。この記事を参考に、ご自身の取引状況をしっかり把握し、仮想通貨取引をより安心・スマートに進めていきましょう。関連記事BITPOINT(ビットポイント)の取引の損益計算方法を解説!手計算とおすすめツールで比べてみたLINE BITMAXの税金対策!取引損益の収支計算方法と便利ツールを紹介