本記事では仮想通貨取引の損益計算のやり方についてご紹介します。仮想通貨の計算方法には総平均法と移動平均法の2つの方法があります。今回は総平均法の計算方法についてご紹介します。その他にも仮想通貨周りの税金の基礎知識について以下の記事で解説していますので、合わせてご覧ください。【初心者必見】仮想通貨(暗号資産)の税金とは?基本の計算から確定申告まで丸わかり総平均法の計算方法総平均法とは、任意の集計基準期間を通して購入した通貨の平均単価を取得原価とし、この取得原価をもって収益の発生する取引(売却など)の取引価格から収益および保有資産の取得原価を算定する方法です。個人の投資家さんの場合は、1月1日~12月31日の取引をまとめて計算を行います。計算方法は、【売却総額】-(【平均取得単価】×【売却総数】)= 【収支金額】となります。暗号資産対法定通貨(日本円)の場合① 3月9日 7,000,000円で2.0BTCを購入した。② 4月20日 0.5BTCを2,000,000円で売却した。③ 6月10日 5,000,000円で1.0BTCを購入した。④ 12月5日 2.5BTCを15,000,000円で売却した。上記の取引を例に計算を行ってみましょう。まずは暗号資産の購入の情報をまとめます。対象は以下2つです。① 3月9日 7,000,000円で2.0BTCを購入した。③ 6月10日 4,000,000円で1.0BTCを購入した。3月9日7,000,000円2.0BTC6月10日5,000,000円1.0BTC合計12,000,000円3.0BTC1BTCあたり4,000,000円次は暗号資産の売却の情報をまとめます。対象は以下2つです。② 4月20日 0.5BTCを2,000,000円で売却した。④ 12月5日 2.5BTCを15,000,000円で売却した。4月20日2,000,000円0.5BTC12月5日15,000,000円2.5BTC合計17,000,000円3.0BTC上記の購入と売却の情報を用いて計算を行います。総平均法の計算方法は上に記載のとおり、【売却総額】-(【平均取得単価】×【売却総数】)= 【収支金額】【17,000,000円】-(【4,000,000円】×【3.0BTC】)= 【5,000,000円】となります。この計算をお持ちの暗号資産ごとに行います。数回程度の取引であれば計算できますが、取引回数や暗号資産の種類が多くなると計算が煩雑になるだけでなく管理も面倒です。クリプトリンクの損益計算ツールでは、取引履歴をアップロードするだけで以下のように自動で計算ができますので、ぜひご活用ください。暗号資産対暗号資産の場合暗号資産対暗号資産の場合は以下のようになります。①4月1日 4,000,000円で1.0BTCを購入した。②5月6日 1.0BTCを20ETHに交換した。※1ETHが210,000円の時に交換した。③9月6日 20ETHを6,000,000円で売却した。暗号資産対暗号資産の取引の場合は暗号資産の購入と売却の取引が両方発生します。まずは暗号資産の購入の情報をまとめます。対象は以下になります。①4月1日 4,000,000円で1.0BTCを購入した。②5月6日 1.0BTC(1ETHあたり210,000円)を20ETHに交換した。※1BTCを4,200,000円で売却したのち、4,200,000円で20ETHを購入したとして考えるBTC取得額BTC取得数ETH取得額ETH取得数4月1日4,000,000円1.0BTC1BTCあたり4,000,000円5月6日4,200,000円20ETH1ETHあたり210,000円次は暗号資産の売却の情報をまとめます。対象は以下2つです。②5月6日 1.0BTC(1ETHあたり210,000円)を20ETHに交換した。※1BTCを4,200,000円で売却したのち、4,200,000円で20ETHを購入したとして考える③9月6日 20ETHを6,000,000円で売却した。BTC売却額BTC売却数ETH売却額ETH売却数5月6日4,200,000円1.0BTC9月6日6,000,000円20ETH上記の購入と売却の情報を用いて暗号資産ごとに計算を行います。総平均法の計算方法は上に記載のとおり、【売却総額】-(【平均取得単価】×【売却総数】)= 【収支金額】となっているため、BTCの収支金額は、【4,200,000円】-(【4,000,000円】×【1.0BTC】)= 【200,000円】となります。またETHの収支金額は、【6,000,000円】-(【210,000円】×【20ETH】)= 【1,800,000円】となります。よって、合計で2,000,000円の利益が出ていることが分かります。このように、暗号資産対暗号資産の取引は購入と売却が同時に行われ、複雑になるのでご注意ください。クリプトリンクの損益計算ツールでは、こうした複雑な損益計算にも対応しております。まとめ本記事では総平均法の計算方法について詳しく解説してきました。最後に簡単におさらいしておきましょう。総平均法とは、購入した通貨の平均単価を取得原価として収益や保有資産の取得原価を算定する方法総平均法では「【売却総額】-(【平均取得単価】×【売却総数】)= 【収支金額】」で損益計算できる特に暗号資産で暗号資産を購入した場合、計算が煩雑になるので損益計算ツールが便利個人投資家の場合は特に届け出をしない限りは総平均法での計算となるので、多くの方は総平均法での計算となっていると思います。移動平均法と比べて総平均法の方が計算方法が簡単ではありますが、取引回数が多くなったり複雑な取引を行っていたりすると非常に煩雑になります。クリプトリンクの損益計算ツールでは取引履歴のアップロードだけ、分散型取引所を使っていてもウォレットアドレスの登録だけで簡単に明細の取り込みから収支計算までできますので、ぜひ一度お試しください。クリプトリンク 損益計算ツール関連記事仮想通貨(暗号資産)でFXをした時の税金とは?現物との違いや損益計算方法も解説!仮想通貨(暗号資産)の税金まとめ!10個の利益発生のタイミングと損益計算方法を解説今年の税金はいくら?仮想通貨(暗号資産)の損益をシミュレーションしてみよう!